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『行政書士がシステム会社の下請けになる時代』vol.2


 専門職を初めとする、定型要件対応型のビジネスは、今後どのようになっていくのかを、その典型である行政書士をモデルとして取り上げ記載していきます。





 前回の続きです。
 自身の業界において、ITがどのように活用されているのか、あるいは活用されていくのかを把握しなければ、リスクを負うことになると書きました。

 その要因をざっくり2つ挙げると、「集客」と「処理」です。
 集客のためのコスト、業務を処理するためのコストと、という言い方も出来ると思います。



■集客

 行政書士、社会保険労務士などの分野にインターネットがもたらした、もっとも顕著な変化は、その集客方法です。
 ここでは、少しその流れを振り返ります。

 私が行政書士登録をした10年前は、行政書士に登録したら、まず名刺を千枚撒け、あるいは近所の商店街、中小企業を廻れと言われました。10年前といえばインターネットが一般に普及し始めた頃で、まだまだ大企業が業務に使うぐらいか、一部の人のおもちゃのように思われていた時代です。
 平成12年〜13年ごろになると、徐々にウェブサイト(一般的にはホームページといいますが)を立ち上げる行政書士などが出てきていましたが、まだまだ業務に直結するとは思われていませんでした。ところが、それからほんの短い間に、『インターネットで集客をしている事務所があるらしい』という話が行政書士業界の中でもいわれるようになって来ました。

 信じられないかもしれませんが、それほどこの専門職種の業界は、インターネットを初めとした『新しい流れ』への対応が疎い業界なのです。インターネットによる集客が奏功している事務所があるにも関わらず、大多数の事務所は、『顧客は地道な営業と紹介で得るもの』『インターネットで来た顧客との付き合いは長続きしない』という固定観念に捉われていました。
 もちろん、その言葉には一定の真実がこめられています。付き合いのある顧客から紹介された新規顧客のほうが、契約に至る確度は高いですし、インターネットを活用する顧客は、より良い事務所を探して移る確率が高いのは確かです。しかし、だからといってインターネットでの集客を排除するかどうかは、冷静な分析を根拠に判断するべきですが、多くの事務所が、その視点を持ち合わせてはいませんでした。
 それからの流れは速く、インターネットを活用できるかどうかは、特に新規開業した事務所にとっては死活問題にもなるようになって来ました。


 さて、その集客方法についてです。
 SEO(Search Engine Optimization)SEM(Search Engine Marketing)といわれるものはご存知の通りです。同時に専門職種は特に、ブランディングといわれる手法も重要になります。
 
 SEOやSEMのメリットなどについては良質な解説が沢山ありますのでここでは割愛します。一言で言えば、良質なコンテンツを作れば不特定多数の人に自分のサービスを提案することができる、ということです。
 不特定多数の人に提案し続けるというのは、インターネット以外の方法では、例えばテレビコマーシャルなど、莫大なコストが掛かります。インターネットであれば、ある程度のコストで、あるいはお金というコストを掛けずに自分の努力だけで多くの人の目に触れさせることが出来ます。

 また、親しみやすい書き方やデザインだと個人の方からの問い合わせが増え、堅いと企業からの問い合わせが増えるなど、コンテンツの内容やデザインによって反応が変わるため、質と同時に感覚も大切です。



 さて前記した、行政書士いわく『インターネットで来た顧客との付き合いは長続きしない』というのがありました。また、『ウェブからの問い合わせは仕事につながらない』という人もいます。
 しかし、タスクインタラクティブがお付き合いさせていただいている専門職の事務所は、ウェブからの集客を活用し実顧客を増やし、売り上げを伸ばしています。

 ではなぜ否定的な意見が先行するのでしょうか。おそらくこういうことだと思います。
 否定的な方の多くは、
 ・PVと問い合わせ数などの統計を取ったことが無い。
 ・内容の違う複数のサイトを立ち上げて比較したことが無い。
 ・類似の同業他者のサイトなどと比較したことが無い。
 つまりは、自身のウェブサイトをただ立ち上げただけで、正確な統計も取っておらず、ベンチマークの設定やそこからの派生サイトの比較などを一度も行なったことが無いのではないかと思います。
 その上、たまたま無意味な問い合わせが重なれば、仕事は取れないのに無駄な問い合わせだけは来る、という印象を持ってしまうのは仕方が無いことかも知れません。


 しかし、売り上げを伸ばしている事務所の方は、サイトの情報量は類似の他のサイトより多く、複数のサイトに効果的な相関関係を持たせるなど、コンテンツとサイト全体を丁寧に構築した上で、アクセスと問い合わせの統計などを分析しています。
 問い合わせにしても、無駄な問い合わせが何割ぐらい、仕事につながるのが何割ぐらい、対応に掛かるコストがこれぐらい、という計算の上で、全体として割に合うのかどうかを冷静に判断しています。


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